イワナが食べたい。
ふと、そう思ったら食べに行くしかない。
滋賀県と京都の県境近くの山中にある「朽木渓流魚センター」はルアーフィッシングで有名なところである。

ここにはずいぶん昔、スキーの帰りに立ち寄ったことがある。
当時はボロイ建物だったけど、美味かった記憶が残っていた。

今でもおしゃれな店では決してないが、昔のボロイ民宿のようなことはない。

メニューは、イワナ料理以外に、熊、鹿、イノシシといったケモノ系料理がある。

ケモノ系は、臭いイメージがあるので苦手だが、熊がどんな味なのか?
ほんの少しの好奇心はあったが、頼む勇気はなかった。

無難に、2300円のコース料理・渓流定食 (藤)に決めた。

いわなの塩焼     
いわなのから揚(一匹)
いわなのさしみ    
いわなの甘露煮    
山菜 お漬物 御飯
お吸い物 果物
2,300円

料理の前に出されたお茶がなんと、大好きな「そば茶」だ。
これが、美味い。
くやしいけど、うちのより美味い。

これは、ひょっとすると・・期待できるかもしれない。

まず登場したのが、「いわなの甘露煮、山菜、お漬物」 が大皿に。
甘露煮だけど、どちらかというと辛い。
日本酒のあてか、ご飯のおかずには丁度いいだろう。

そして、
「いわなのから揚」
が登場した。
塩をつけて食す。
非常に淡白な味だが、これがなかなか美味い。
アツアツで揚げ加減が絶妙である。
頭からしっぽまで全部食べれる。

つづいて、「いわなの塩焼 いわなのさしみ 御飯 お吸い物」が出てきた。

「塩焼き」
こちらも非常に淡白な味。
焼き加減、これも絶妙である。
もう少し、塩がきいていた方がいいと思うが、高血圧のわたくしにはこれでいいのかもしれない。

「さしみ」
これも淡白な味。
見た目も食感もヒラメに近い。

「ご飯」
コシヒカリではない。
あっさりとした味!、「日本晴れ」あたりだろうか?
料理に合わせて、さらにあっさりときた。
ここの料理人はなかなかやるじゃないか・・

「お吸い物」
薄味で、「ミョウガ」の香りがふわっと広がる。
これは、美味い。
ミョウガはあまり好きではないが、これはいい。
素材感がはんぱでない。

漬物もおそらく自家製だと思うが、これも素朴で美味い。
地元で採れた山吹きや山菜だろう。
適度で絶妙な塩加減だ。
お土産に持って帰りたかったが、あいにく販売はしていなかった。

残念だったのが、果物のリンゴだけだ。
この価格にしては、ほほパーフェクトではないかと思う。

普段から、ファーストフードや濃い味付けのものばかり食べていたなら、この料理にがっかりするかもしれない。
素材の味を大事に考えた料理だと思う。

こんな山の中で、どんな人がこんな料理を作っているのかとても気になる。

はるばる来たかいがあった。

また、行きたい店?である。

熊肉も気になるし。