今日は、日本海洋レジャー安全振興協会へ小型船舶1級の試験申し込みに行ってきた。
帰りは、大阪北新地駅から大阪駅へと。
途中、学生時代によく行った大阪駅前第1ビルと第2ビルになんとなく立ち寄ってみた。
立ち寄ってみたくなった。
当時、第1ビルの地下には居酒屋や飲食店がたくさん入っていて庶民的な昭和の大阪そのものだった。
第2ビルの方は、通路も天井も第一ビルに比べると広く高くとってあり近代的だった。
ビルの中央あたりには地下2階と地下1階が吹き抜けになった噴水広場があっていい雰囲気だった。
あの頃、梅地下や三番街は人が多く少々古びてもいたが、第2ビルはまだ新しくてオシャレな喫茶店などが入っていたので、よくデートで使ったものだった。
今では、1ビルも2ビルもそれぞれ違った独特な雰囲気を醸し出している。
1ビルの方は、当時の面影を大きく残していて、タイムスリップしたかのような感じがする。
2ビルの方は、パチンコ屋、ゲームセンター、マッサージ、飲み屋、B級グルメ、散髪屋、チケット屋、カフェ、レコード屋・・・なんでもあり。
無秩序な古びたおもちゃ箱のような感じである。
喫茶マヅラは大阪駅前第一ビルが建築された当初からある喫茶店である。
学生時代に野郎達と何回か行ったことがある。
昔からサラリーマンのおっさんたちに人気がある喫茶店である。
今も昔とちっとも変っていない。
バーテンスタイルの店主が店先で「いらっしゃいませ」と威勢のいい声をかけるのも昔とちっとも変っていない。
店外の雰囲気もジョニーウォーカーの人形も昔のままだ。
ホットコーヒー一杯250円。
昔は、230円だったからそんなに変わらない。
昔ながらの喫茶店だから分煙でも禁煙でもないから、喫煙者のわたくしにはちょっとつらいが、急に、入ってみたくなった。
店内も昔のまま。
少々小汚いのはいたしかたない。
客の入りは40%から50%くらい。
ガラガラかと思っていたのに意外だった。
客層は、年輩や中年のサラリーマンとおばさまたち。
30代くらいの女性もちらほら。
もちろん、ホットコーヒーを注文する。
関西では、昔、ホットコーヒーをホット、アイスコーヒーを冷コというのが普通だったが、今日はホットコーヒーとフルネームで注文した。
白いコーヒーカップとピッチャーに入ったコーヒーフレッシュが運ばれてきた。
少し酸味のきいたここのホットコーヒーは、一口飲むと少し薄くてコクが無く頼りなく感じた。
でも、不味くはない?
どちらかと言えば美味しいのか?
あら不思議???
香りをかぎながら二口目を飲む。
一口目とは印象がガラリと変わった。
酸味と香りのハーモニーが見事だ。
ここにコクが加わったり、濃くなれば、酸味と香りの絶妙なバランスが崩れてしまい、特徴のないおいしくないコーヒーになってしまうだろう。
若いころは、気にもしてなかったが、喫茶店のおいしいコーヒーとはこんなコーヒーのことだと改めて思った。
「次は、モーニングセットが食べたい!」
喫茶店マヅラは、今も昔も変わらない。
250円でおいしい喫茶店のコーヒーを出してくれる昭和のお店。
たまにはタイムトリップもいいもんだ。