拙者 改札を出て、しばらく行くと 必ず後ろを振り返る
振り返ると大概、先輩の小山氏がいる
容貌はマフィアそのもの
深いしわ、鋭い眼光、髭を蓄え
背は180cmを優に越し、ビジネスマンには到底見えない
拙者に言わせると、もはや危険人物なんてもんじゃない
危険物である
機会があれば、背中に危険物注意のステッカーを貼ってやろう
と画策しているのだ
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<拙者> おはよっす!
<マフィア>
軽くコメカミの近くに二本の指をあてて
口の形が ウッス! といっている
とは思うのだが、
アホ と 言ってるのかも知れない
正直わからない。
拙者とマフィアが並んで歩き出す
<マフィア>
リチャード 相変わらずカッコええなあ
<拙者>
いやいや 先輩にはかないませんよ
相変わらず、渋いシャツにネクタイ
それに、この髭がたまりませんなぁ
女泣かせすぎですよ先輩
あいかわらずエロイ!
<マフィア>
そっかぁ! アホ!
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いままでの鋭い眼光が、丸い点になり
ニッタと微笑む
そして、マフィア満場の笑み
これはマフィアからエロ親父への変身の瞬間である
いつもマフィアは拙者のことをリチャードと呼ぶ
この会話、この光景は、いつもまったく同じである。
いつのまにか、これがお互いの挨拶になったようである
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<エロ親父>
どうや仕事忙しいかぁ?
<拙者>
そうでもないっすよ
やる気ナッシング強化週間始まった
ばっかりですからねぇ
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拙者 朝から仕事の話はご免蒙る
それでなくとも、やる気ナッシング強化週間なのに
話題を変える拙者
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<拙者>
ところで、イモ 食べました?
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実は、このエロ親父 何を考えているのかわからない
ひとり家庭菜園を楽しんでいるようなのだ。
そして、今回の収穫はサツマイモだそうだ
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<エロ親父>
食ったで!
大学イモにしてな
旨かったで
<拙者>
えぇ~
それやったら持ってきてくださいよ~
ところで、どこの大学ですん?
<エロ親父>
まあ ええとこ関大くらいかな
<拙者>
へぇ
関大くらいですか
偏差値60くらいですか?
それやったらまあまあちゃいますのん
<エロ親父>
そやなあ
60は、無いなあ
京大くらいになったら
今度持って来たるわ
<拙者>
期待せんと待っときますわ
現役は無理そうやから3浪くらいとしたら
3年後ですよ!!!
3年後
先輩 長生きしてくださいよ
ps
不思議だなあ
拙者 なぜ、大学イモと言うのかわからない
今日の会話 ~朝の出勤 イモの偏差値
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