デザインに優れたコルビュジエソファーは、今でも人気がある。実際、販売されているもののほとんどがジェネリック製品である。カッシーナで作られている本物は、LC2で100万円以上もするが、ジェネリック製品の場合は4,5万円位から、きわめて本物に近いもので5,60万円するものまである。

著作権は、すでに切れているのでカッシーナ製が本物という言い方が適切でないかもしれないが、ル・コルビュジエが生前にライセンス契約をしていたのがカッシナー社だけだったので本物と言われている。

もちろん、拙宅の白いLC2もジェネリックだ。
フレームはクロームメッキで生地は全てが厚い本革製なのできわめて本物に近いジェネリックである。

10年も経過すると、塗装の一部がひび割れてとれてきた。
LC2はソファーのフレームにクッションをはめ込む構造になっていて、クッションカバーが外せるようになっている。
硬質なクッションにぴったりの革のカバーがしてあるので、外すのも2人がかりでないと外れないくらいである。

ひび割れている塗装の裏側を見ても革が薄くなっていることもなく革自体には全く問題ない。
これなら塗装をし直せば十分使えそうである。

しかし、見積もりをとると、塗装だけでも10万から15万円くらいはかかるようである。

楽天でLC2専用の布製カバーが1万円程度で売られていたので、これを買ってみることにした。

購入後、販売ショップから、「サイズが合わなくても返品できないがそれでも買いますか?」といった、意味深なメールが届いた。

そのときは、LC2でも一人掛けや二人掛けがあるので確認のメール位に流していた。
ソファー全体の大きさは、楽天の販売サイトで確認しており、コルビュジエLC2の規定サイズになっていることを改めて確認していた。
念のため、「本物のコルビュジエと同じサイズで作られているのならOKですよ!」と返信しておいた。

しかし、送られてきたカバーは一回り以上小さくて、まったく入らない。特にソファーの厚みがペラペラである。

これをコルビュジエソファカバーという名前で販売するのは反則ではないか?
販売するならコルビュジエ風ソファカバーにすべきであり、カバー個々のサイズを明記するべきである。

後でわかったことだけど、このソファーカバーはこのショップで売られているコルビュジエLC2用のものだということ。

不覚じゃあ! 安物買いの銭失い!

ある意味、コルビュジエは奥が深い。