はじめに
いつもは拙者だが、過去に戻ったので僕になった。
僕はそんなに勉強ができるわけでもなく、すごくスポーツができるわけでもない。
どこにでもいるような小学生だった。
どこの小学校でも動物を飼育してると思うんだけど、僕たちの小学校も例外じゃなく、いろんな動物を飼育していたんだ。
あの有名な『いきものがかり』というグループがあるけど、残念ながら、当時はそんなハイカラな言葉じゃなく普通に『飼育係』と呼んでいた。
動物たちは二つのゾーンで飼われていた。
一つ目はアヒル池で、アヒル池には、アヒルやカメがいて5.6年生が世話をしていた。
もうひとつがニワトリ小屋でこちらは4年生が世話をしていた。
僕は4年生で飼育係。
ニワトリ小屋を担当していたんだ。
ニワトリ小屋と言っても、小屋と言うより大きな鳥かごみたいなゲージなんだ。
ゲージの中には、ニワトリをはじめチャボ、ウサギ、セキセイインコや文鳥なんかがいた。
学校では、飼育係以外に掲示係や風紀係、美化係とかいろいろあったけど、考えてみると、いつも僕は、掲示係ばっかりやっていたように思う。
掲示係はみんなの書いた絵や習字なんかを先生の指示で壁に貼るだけの単純で無償の日雇い労働者である。
高いところに絵なんかを貼るときは、机を重ねた上に乗って作業していたので、今思うとゾットする。
・・・・・ ケガしても労災でないだろうな?
僕が風紀係をすれば風紀が乱れるからダメだし、掃除サボりの常習犯だから美化係も出来ない。だから誰も推薦なんかしてくれない。
そんな訳で、掲示係ばかりやっていた・・・理由が、今、解明された訳だ!
今回は飼育係りに立候補して、僕は見事当選したんだ。
僕の動機は、今だから、そして、この記事を読んでる人たちが僕の知らない人たちだから明かせるけど。。。それは、いたって単純で不純なものだった。